リビングから『直接 洗面脱衣室』のメリットデメリット
リビングから直接洗面脱衣室という動線を考察したい、わたしあずです。こんにちは!ちょっと楽しい家づくり ひまわり工房(広報 設計士の)東沙織です。《プロフィールはこちら》
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こんな質問がありました。
(以下質問者 nさん)
こんにちは!いつもライブみさせていただいてます!
突然のメッセージ 失礼します(>_<) 少しお伺いしたいことが あったのでメッセージ 送らせていただきました!今マイホーム計画中なのですが リビングの中に脱衣所とお風呂がある間取りになってます。 音や湿気もきになるのですがこういう間取りはよくあるのですか?
土地は37坪あるのですが部屋を広くするために廊下を作っていません。部屋を狭くしてでも廊下を作るべきか悩んでいます。
もしよかったらライブか参考になる投稿してもらてたら嬉しいです(>_<) よろしくお願いします!
ふむふむ。状況をまとめると…
✓ 土地37坪で家づくり計画中
✓ 部屋を広くするために廊下を作らない方向性
✓ リビングの中に脱衣所とお風呂が隣接している
✓ 部屋を狭くしてでも廊下をつくるべきか悩む
それでは、答えていきましょう!
最近増えている『廊下レス(無し)住宅』とは
質問者さんが言われている『部屋を広くするために廊下を作らない』という考え方。これは今かなり増えていますね。というか、ここ10年かけて 当たり前になってきました。
『廊下レス住宅』のメリット3つ。
①金額面で安価な場合が多い。
一般的に、1階に廊下がある家の場合、廊下がない家と比べて[2坪程度]広くなること実感しています。たかが2坪、されど2坪。壁と床と天井と照明と…というように、2坪廊下であっても建築費用は必要です。それが省けるのであれば、金額面のメリットはありますよね。
②部屋(居室)を広く計画できる
廊下がない分、その面積をLDKに置きかえることも可能。くつろぐ場所をとにかく広くしたい方にはオススメの選択肢ですね。
③動線が短くなりやすい
わたしは意外にもこのメリットが大きいのでは?といつも考えています。キッチンで洗い物や調理をしながら、洗濯物を回したりお風呂を掃除したりとか。とにかく[ながら作業]がラクですね!
『廊下レス住宅』のデメリット(留意したいこと)3つ。
①冷暖房の熱効率が下がる…かも
LDKとなると、年中、空調管理が必要です。広くなればなるほど、冷暖房機器もサイズアップする傾向なので、機器の見直しが必要ですね。
②音やにおい・湿気が気になる…かも
[リビング内にトイレ]を計画する時、音やにおいの問題があるので、出来る限りくつろぎのメインとなる場所から離してあげるのが理想ですね。(そうでない場合の想像はお任せします…汗)
リビング内に洗面脱衣室やお風呂を計画する場合、湿気が気にある方もいると思うのですがこれは強制換気を別途付けたり、サイズアップすることで改善することはできますね。 ただし、負圧(強制換気の所から冬場の温かな熱も逃がしてしまう可能性がある)になるので留意すべきですね。
③動線が交錯する…かも
リビングドアと玄関との距離が短いと、誰かがリビングドアから出入りする度に、リビング内が丸見えになりますね。予め心得ておくほうがよさそうですね。 動線も交錯しやすいので、開きドアの場合は、特にドアが最大に開くイメージをして[玄関ホール面積を計画]するのがいいでしょうね。
実際に、住んでいる方の声を聴いてみた。
音や湿気、においの問題が実際のところどの程度なのか。実際の声を、いろんなOB施主さんに聴いてみました。
- 廊下ないぶん、家事動線がラクで助かってます~。
- たしかに、廊下があるとリビングドアを開けた時に中が見えないからラクだろうね~。
- リビング内にトイレがあるけど、奥まった所だからあまり気にならないかな。お客さんはちょっとわかりませんが!笑)
- キッチン裏に洗面脱衣とお風呂計画したけど、むしろ冬は乾燥したリングに湿気を流してる。でも神経質なひとは無理やねたぶん。笑)
- 洗面脱衣室にも、隣の室内物干部屋にも換気扇を設置して、湿気やにおいは気にならない感じ。
こんな感じで、良いことも、そうでないこともざっくばらんにお話してくれるOBのみなさん。いつも本当に貴重なご意見ありがとうございます!
何を優先するのか。
シューズクローク、ウォークインクローゼット、ファミリークローゼット、畳コーナー、ワークスペース、家事室、パントリー、室内物干し部屋などなど・・・最近の家はとにかく部屋数が多い。多いのです・・・。
これだけの部屋数を家に押し込もうとすると、やっぱり廊下やホール・階段などの面積は小さくせざるを得ないのが現実なんですよね。。泣
廊下を隔てて[お風呂・洗面脱衣室・トイレ]を計画できると、たしかに[音・におい・湿気]などの課題からは縁切りできるかもしれません。理想に近づくかもしれません。 とはいえ、廊下ではご飯を食べたりくつろいだり勉強したりは、難しいですよね。。
いまは便利な時代で。換気を機械で計画的に行うなどの『設備で解決させる方法』はあるんですよね。ここ10年の断熱と換気の進歩はハンパないです。
間取りで解決させるか、設備で解決させるか。
くつろぎが優先か、プライバシーが優先か。
今一度、家族で『優先順位』を検討してみると、答えがみえてくるのではないでしょうか?? 穏便に解決できますように。
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投稿者プロフィール
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1988年生まれ。相生市出身。有限会社ひまわり工房取締役 広報&設計担当建築士。幼い頃からものづくりが好きで、武庫川女子大学で建築を学ぶ。並行して、西宮市船坂地区の築200年古民家再生プロジェクトに携わる。気づけば茅葺き民家に夢中になり、『茅葺き女子』と呼ぶように。この体験が私の住宅設計の原点。朽ちる中にも『美』を感じるものが好きで、私もそんな人生を築きたいと思う今日この頃。休暇はもっぱら島&村旅計画。2017年からDIYワークショップ(イベント出店型)始めました。
■instagramにて、『暮らしのアイデア』毎朝投下中
■instagramLIVEにて、『暮らしの質問』毎週金曜22:00に解説中
■LIMIAにて、『暮らしづくりのレシピ』執筆中
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