日本中の住宅屋さんが抱える課題なような気がして、アンサーインスタライブします。
がんばる女性をどんどん応援したい、私あずです。
ちょっと楽しい家づくり ひまわり工房(暮らしの設計士)東沙織です。
以前から、私のinstagramには、全国の女性からも相談が寄せられています。今日は、住宅屋さんからいただいた質問に答えてみまました。
Contents
👉LIVEでふれるネタは次のとおり
今回 おたより送ってくださった方:住宅屋さん
要約してみます
- 帰郷と同時にこの住宅業界に入って一年半
- 建築士の勉強しながら、日々お客様と打合せ中
- お客様の要望をどのように聞くのか… どこまで聞いて良いものか日々悩んでいます。
- 最近の施主様はインスタ等の画像にて、リクエストを言われることが多いです。
- それを出来なくもないのですが、色味など、おうちのバランス的にオススメしにくいことももあります。
- その時に『それは不細工になります』とは…ストレートに言えない場合、どう伝えればいいか。
- 私たち住宅屋から伝えたいことが図面やCGや現地打合せでも伝わらない場合、どうしますか?
- これが良いと思うものは人それぞれなので、施主様が満足なら良いのですが、、、
- 「思ってたんと違う」ってことにならない為に心がけていることはありますか?
では、こたえてみましょう!
ポイントは5つ
- 叶えられたい要望が、法律や予算などの縛り条件と『見合って』いるかどうか。
- 見合っていない場合、代替え案を複数知っていただき、『冷静』になってもらう。
- 法律や予算とは見合っているが、一般論と差がある時は『念』を押す。
- 背中をポンと押すけれども、一歩離れた所からたたずみ見守る立場と気持ちで。
- 住宅建築というのは、1点ものの財産だということ。
まず、こちら2点について
-
叶えられたいことが、法律や予算などの縛り条件と『見合って』いるかどうか。
-
見合っていない場合、代替え案を複数知っていただき、『冷静』になってもらう。
まずは、法律にそぐわない場合は、なんとしてでも(汗)、事実を伝える責任があるので、「希望されている要望が実行できない」という旨を…できるかぎり丁寧に補足して解説しています。
また、誰にでも予算というものは存在しています。 身の丈に合うかどうかは優先事項にはなりますが、一方で見合わないから何もかも要望が却下…というのは、マイホームを計画される建築主さんにとって なんとも切なき結末ですよね。
であれば、「どうやったら実現に寄せることができるか?」という代替え案を設計士から教えてもらって複数案知っておくと、冷静に、納得して物事を選択しやすいですよね。
これを『妥協』ととらえるか、『優先順位の整理』ととらえるかで… その後のマイホーム計画へのモチベーションは雲泥の差で変わってきますよね。
つぎに、こちらの2点について
-
法律や予算とは見合っているが、一般論と差がある時は『念』を押す。
-
背中をポンと押すけれども、一歩離れた所からたたずみ見守る立場と気持ちで。
こちら2つについて。 法律や予算は じぶんたちに見合っているのだが、一般論から逸脱していたり、「木を見て森を見ず状態(周辺状況との兼ね合いが不成立)」の場合などは、設計者として感情的に物事を否定するのではなく、、、
あくまでまずは、一般論を伝えて差し上げることが誠意だと…わたしはとらえています。 もちろん施主さんが「あとで、なんかチガウカッタ~。汗」とならないように、できる限り設計士としても具体的事例写真などを使いつつ、補足説明をしていきます。
↓例をいくつか挙げてみました。
例1)壁紙えらびで 悩まれているお施主さんの場合
もし、ご希望されている『濃いグレー色の壁紙』をテレビの後ろ一面に広く施工すると、色に少々の圧迫感を感じる人もいます。 LDK18帖が…目の錯覚効果や体感として『狭く感じる』可能性はあります。
とはいえ、これは『自由設計』だからこそできる選択ですよね! なかなか多くの方ができることではありません。じぶんたちだけの自己満足がかえって『わが家感』・『リラックス効果』になるのであれば、この選択もまた〇〇さんらしい賢明な正解ですよね( *´艸`)
わたしは全力で悩ませますので、どちらが優先順位高めかを…家族会議なさってみてください( *´艸`)
↑まさしく、よくある質問に対する応答シーンです。照)
そしてこのお話をしますと… 「(お施主さま)あずさんは、個人的にどちらの選択をされますか?!笑」と言われること多数です。。ありがたやー。照)
例2)キッチンをフラットにするかどうかで 悩まれているお施主さんの場合
もし、キッチンをフラットにすると、LDK全体が隔たりなく より一体的につながる感覚になります。 こういった「何もかも見通せる環境」が心地いい人もいる一方で、じつは「洗剤も食器も何もかも丸見えになる」というのがストレスになる人たちもいるんです。
『キッチンの状態を、毎晩リセット(清掃)して翌日を迎えたい』という人もいれば、『キッチンは週一ペースのリセットが限界。平日はLD空間から視界に入りにくいように心穏やかに過ごしたい』という人もいるんです。
〇〇さんはどちらの傾向でしょうか? ニュータイプでしたら、今のキッチンじかんがどんな風にすごされているか…ちょこっと教えてください( *´艸`)
↑こちらも、よくある質問に対する応答シーンです。照)
共通しているのは・・・わたしは客観的に背中をポンと押すけれども、一歩離れた所からたたずみ見守る立場と気持ちを大切にすること。でしょうか。
図面でもCGでも何をもってしてでも、施主さんへ伝えられない場合?
今回のご質問者さんの問いにあったこの一文についてなのですが。 法律や予算には適合していることを前提とすると・・・。 それでも施主さんへ伝わらないとなれば、、、自分の常識に疑問をもつことも大切かもしれません。 そもそもすごく思い入れや意図がある要望(優先順位が高い)なのかもしれないことを忘れちゃいけないなと思うのです。
住宅屋さんとして、一般論(客観的)な視点はもちろん大切なのですが一方で、この家族には『かけがえのない選択肢』なのかもしれません。
- じぶんの常識は、他人の非常識
- 他人の常識は、じぶんの非常識
わたしはこの言葉を若いころに知って、愕然としたことを覚えています。 『これは非常識ですよ』という言葉は、さすがに誰を相手にしてもわたしは言いませんが、
ふと『この人たちにとっては常識なのだ…!』とじぶんで腹おちさせて理解を進めることは多々あります。 それが、ひまわり工房の家々の特徴なのですから。( *´艸`)
住宅建築というのは、1点ものの財産だということ。
住宅屋さんにとっては誇りある財産ですし、
建築主(施主)さんにとっては、夢がカタチになった財産です。
意味合いは異なりますが、どちらにとっても大切な財産であるからこそ、 わたし自身も設計者として 前向きなおせっかいを言いたくなる時もあります。 ですが、背負っている価値観をお互いにおしつけあわずに、折り合いのつけどころを探すのも…なんとも言葉にできない豊かなじかんです。
わたし自身も、答えを一生探し続けるであろう今回の問い。 断片的でしたが、少しでも質問者さんの望まれている答えのかけらになれたのであれば幸いです。
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投稿者プロフィール
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1988年生まれ。相生市出身。有限会社ひまわり工房取締役 広報&設計担当建築士。幼い頃からものづくりが好きで、武庫川女子大学で建築を学ぶ。並行して、西宮市船坂地区の築200年古民家再生プロジェクトに携わる。気づけば茅葺き民家に夢中になり、『茅葺き女子』と呼ぶように。この体験が私の住宅設計の原点。朽ちる中にも『美』を感じるものが好きで、私もそんな人生を築きたいと思う今日この頃。休暇はもっぱら島&村旅計画。2017年からDIYワークショップ(イベント出店型)始めました。
■instagramにて、『暮らしのアイデア』毎朝投下中
■instagramLIVEにて、『暮らしの質問』毎週金曜22:00に解説中
■LIMIAにて、『暮らしづくりのレシピ』執筆中
■LINE LIVEにて、『建築学生応援ラジオ』配信中
■YouTubeにて、『声で聴くブログ あずの車窓から』配信中
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