『バルコニー無かったら不便ですか?』こんな質問増加中です◎

バルコニー不要論についてずっと考えている、私、あずです。

こんにちは!ちょっと楽しい家づくり ひまわり工房(広報 設計士の)東沙織です。外干し生活から卒業してもう何年も経つわたしです。

先日の長雨(正直、未曾有なほどです)や豪雨でバルコニーから雨漏りしてしまったなどという…築年数15年前後の方からのお問い合わせもあり。ますます不要論について考えてしまいます。

 

今日は、最近の『バルコニー事情と物干し事情』を考察してみました。前提条件として、
●屋根がある→ベランダ
●屋根がない→バルコニー
と一般的にいいますが、今回はまとめて『バルコニー』と呼ぶことにします。

 

『バルコニー』って何するんですか?

この質問は実際に、よく言われます。一般論をまとめてみました。

バルコニー
バルコニー/ベランダ

 

バルコニーの用途とは。

  • 洗濯物を干す(屋根がないと濡れますが)
  • エアコンの室外機を置く
  • 布団を干す
  • バルコニーに屋根があると、バルコニーに面した窓が汚れにくい
  • バルコニーに屋根があると、バルコニーに面した窓(特に夏は)への直射日光を遮ってくれる可能性がある
  • 水道を設置すれば、2階外用の水場として活用できる
  • 総2階にできない場合、1階上部に下屋(という屋根)が必要になるので、下屋の代わりにバルコニー(上記の使い方)として活用

こんな感じで、バルコニーは、それなりに用をなしてくれるものです。一方で専門家的目線ではなくて、住まい手の皆さんへ『なぜバルコニーが不要でいいのか』を聞いてみた結果が次の通りです。

 

 

バルコニー不要な生活者のリアルな声。

  • バルコニーの隅に溜まる『汚れや排水ゴミ』がわずらわしい
  • バルコニー用(FRP)防水仕上げが 経年劣化で塗り替えないといけないので、費用面でもったいない(※人工芝を置くと経年劣化は遅くなる傾向です)
  • 洗濯を濡らしたくないし、共働きだから急な雨でもすぐに帰れない
  • 冬は屋外で干しても乾きにくいので、結局のところ室内干しする
  • 浴室につけた乾燥暖房機を使って物干ししたい
  • 洗濯室を1階に作りたい。洗濯を干すために2階へ移動するのが大変
  • 浴室~脱衣室~洗濯室~サンルームのような一直線動線に憧れる
バルコニーは必要か、なくてもいいかの質問は綺麗に半々の数字に!
バルコニーは必要か、なくてもいいかの質問。綺麗に半々の数字に!

 

『バルコニー』あってもいいとは思うけれど、なくても差し支えない。

そんな意見が増えていますね。それに伴って、室内干しの需要が増えていますね。最近では、『サンルーム』といって2~4帖程度のお部屋を南に面して計画したいという声も増えています。

 

 

南側の設計計画で増える『サンルーム』の需要。

サンルーム
廊下の延長にサンルームを計画。

ほんの3年前までは一般的に、南側の日当たりがいい場所は、子ども部屋や寝室などの個室を重視する計画することが多かったのですが…近頃は少し様子が変わってきたなぁと。

南側の日中明るい場所には、『個室よりもサンルームを作って~!』という声が急増しているのを実感します。その方たちに理由は、先ほどまとめた通りです。
※上にまとめた[バルコニー不要者のリアルな声]参照。

 

サンルーム
南側に面して個室がない家。アイアンバーを使って、布団も干せますね。

サンルームでは、主に日常の室内干しがメインの使用になるのですが、同時に、子どものフリールームとしても使えるようにというオーダーが多いですね。簡易なパーテーション(ex.ロールスクリーン)があれば物干し感は見えないようにできますしね。留意点として、サンルームをつくるということは、床面積もそのぶん増える傾向にあるので設計は計画的に~◎

 

 

バルコニーがない家の『布団干し』事情とは。

布団干しを考える時のポイントは、家族人数/寝具種類/干すタイミング。

  1. 家族4人/和式の上下布団/家族一斉に/毎週末干す
  2. 家族4人/マットレスベッドの上布団/各自/気ままに干す

 

A,Bはたまた別の行動パターンなのか。Bパターンの方は特に、バルコニーがいらないという選択肢を選ぶ人たちも多いですね。また、今はマットレス敷きで過ごされる方が多いので、運ぶのも大変だったりします。なのでふとんクリーナー(掃除機みたいなもの)を使う方もいますよね。あぁ~結婚式二次会のビンゴ特典思い出す~~!

また、工場近くに家があるとか、アレルギーなどの理由で年中屋外に干せない人たちもいますよね。その場合は結果的に2階サンルームを計画したり、寝室内に干せるスペースを計画したりもしますね。

 

少し余談ですが、季節の良い時期は外で干したい人にために『布団を窓から直接干す』というのも、見直されていますよね。『物干しバー』を造作で作ってあげると、バルコニーがなくても布団干しは可能になりますね。

物干しバー

物干しバー

留意点として。外壁は日々汚れているので、干すときには下敷きシートみたいなのを敷いたほうがいいですね。また冬は窓全開にしづらいので室内干しになりますね。まぁ、冬は外干しだと湿気がこもっちゃいますので…。

 

 

太陽光で乾いた洗濯物は、いい匂い。だからこそ…

室内干し派だと言っている人のなかには、「本当はできれば外に干したいんですよね…」という声もあります。叶うなら外に干したいけれど、結果的にライフスタイル的に(共働きとかで)それができない…みたいな。

なので、室内干しがメインだけれども、窓をあければめいっぱい太陽光と風が入ってくれるお部屋(理想は2~4帖)を計画してあげるのが、現役子育て中の働き人に似合いやすいんだろうな… とわたしは考えています。

  • 1階の洗濯室のとなりに、物干し部屋
  • 2階廊下の延長の角部屋に、サンルーム

このどちらかを、あず的基本仕様で間取りに入れています。予算や物理的条件があわない場合もありますが、今後も積極的に提案していきますよ~!

 

打ち合わせ

いま一瞬の判断ではなくて、今後将来のことも考えたうえでの選択。悩まれるようであれば、まずは、わたしまでご相談くださいね。

 

 

 

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投稿者プロフィール

伊藤 沙織
伊藤 沙織
1988年生まれ。相生市出身。有限会社ひまわり工房取締役 広報&設計担当建築士。幼い頃からものづくりが好きで、武庫川女子大学で建築を学ぶ。並行して、西宮市船坂地区の築200年古民家再生プロジェクトに携わる。気づけば茅葺き民家に夢中になり、『茅葺き女子』と呼ぶように。この体験が私の住宅設計の原点。朽ちる中にも『美』を感じるものが好きで、私もそんな人生を築きたいと思う今日この頃。休暇はもっぱら島&村旅計画。2017年からDIYワークショップ(イベント出店型)始めました。

■instagramにて、『暮らしのアイデア』毎朝投下中
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■LIMIAにて、『暮らしづくりのレシピ』執筆中
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